
「そろそろ住み替えも考えたいけど、うちのマンション、築20年で今売ったらいくらになるんだろう?」
そんな声を聞きつけて、あちこちの家を飛び回っては話を集めてくるのが、リノベ部のコウカイ鳥です。
今日はある4人家族のお宅にお邪魔して、築20年マンションの売却にまつわる素朴な疑問をぶつけてもらいました。
答えるのは、リノベ部の何でも屋・ブブ部長です。

今日はこんな家族に会ってきたよ。築20年のマンションに暮らす、30代ママのアヤさん、40代パパの夫さん、小学生のお姉ちゃんと、年少さんの弟くんの4人家族。「そろそろ手狭になってきたし、住み替えも視野に入れたい」ということで、まずは今の家がいくらで売れそうか、気になっているみたい。部長、よろしく頼むよ。

おう、任せろ。数字の話は難しく聞こえがちだけど、なるべく分かりやすく答えていくぞ、部員諸君。
Contents
1. そもそも「築20年」って、資産価値的にどうなの?

「うちのマンション、もう築20年なんです。正直、そんなに高くは売れないんだろうなって思ってるんですけど……実際どうなんですか?」
「よし、まずはそこからいこう。マンションの価格は、新築からの年数が経つほど下がっていく。これは間違いない。ただし下がり方は一直線ではなく、年数によってペースが変わるんだ。
築0〜10年くらいは下落が緩やかで、築11〜20年あたりでやや大きく下がり、築20年を過ぎたころから下げ止まりの気配が出てくる、というのが一般的な流れだぞ」


「じゃあ、うちは今ちょうど"下げ止まりの入り口"にいるってことですか?」

「まさにそういうイメージだ。実は築20年前後は中古マンション市場でも取引の中心的な築年帯なんだ。買う側から見ても『そこそこ新しくて、価格もこなれている』ちょうどいいゾーンに見えることが多い。
だから、意外と『まだまだ価値が残っている』と感じてもらえるケースも珍しくないぞ」

「へえ、思ってたより希望が持てました……!」
「ただし、ここは注意点でもある。築25年を超えたあたりから、下落のペースが再び大きくなる傾向があるんだ。設備の寿命(だいたい15年前後と言われる)が来ていたり、税制上の優遇を買主が受けにくくなったりすることが影響していると言われている。
つまり、築20年前後は"売却のひとつの好機"として意識しておいて損はない時期、ということだな」


2. 相場ってどうやって調べればいいの?査定は1社で十分?

「僕からもいいですか。相場観がないので、そもそもどうやって調べればいいのか分からなくて。とりあえず近所の不動産屋さんに1軒聞きに行けば十分ですかね?」
「おっと、そこはちょっと待った、だ夫さん。査定額は依頼する不動産会社によって差が出るんだ。1社だけの金額を鵜呑みにしてしまうと、本当はもっと高く売れたはずなのに安く手放してしまったり、逆に相場からズレた高値をつけられて長期間売れ残ってしまったりするリスクがある」


「そんなに差が出るものなんですか」
「うむ。会社によって得意なエリアや、直近で扱った成約事例が違うからな。だからこそ、複数社に査定を依頼して、金額の"幅"を見ておくのが鉄則だ。1社だけだと、その金額が高いのか安いのかすら判断がつかないだろう?」


「たしかに……。何社くらいに聞くのが目安ですか?」
「目安として3社前後に依頼して比較するご家庭が多いな。金額だけでなく、『なぜその金額になるのか』の根拠(直近の成約事例や周辺相場)まで説明してもらえるかどうかも、会社選びの大事なチェックポイントだぞ」

【小さな部員たちの声】
コウカイ鳥がふと隣を見ると、お姉ちゃんと弟くんも会話に混ざってきました。

「引っ越すなら、学校変わっちゃうの……?」

「ぼく、いまのおうちのおにわ、すき!」
「おお、部員候補のふたりも気になるみたいだね。アヤさん、その辺りはどう考えてるの?」


「そうなんです。子どもたちの学区や、今の暮らしやすさも大事にしたくて。だから『絶対に売る』と決めているわけじゃなくて、まずは『今の家がいくらになりそうか』を知った上で、住み続けるかどうかも含めてゆっくり考えたいなと思っています」
「それはとても健全な考え方だぞ、アヤさん。相場を知ることは、『売る・売らない』どちらを選ぶにしても判断材料になるからな」

▶ 関連記事:「今の家を売って住み替える、リノベで住み続ける ── どちらが得か比較してみた」(近日公開)

3. うちの場合、どのくらいの価格イメージになりそう?

「相場を調べるのが大事なのは分かったんですけど、そもそも"だいたいの目安"だけでも先に知りたいです。立地とかでも全然違うんですよね?」
「その通り。まずはざっくりとしたイメージを掴んでおこう。あくまで一般的な傾向としての目安だから、そのまま鵜呑みにせず『こういう幅があるんだな』くらいに捉えてくれよな」

| 立地の目安 | 築20年前後の価格イメージ | 補足 |
|---|---|---|
| 都心部・駅近など利便性の高いエリア | 新築時の6〜7割前後を維持しているケースもある | 立地の希少性が高いほど、下落が緩やかになりやすい |
| 郊外・駅からやや距離があるエリア | 新築時の4〜5割程度まで下がっているケースが多い | 交通利便性や周辺環境の変化が価格に影響しやすい |
| 地方都市 | エリアによって価格帯・下落幅のばらつきが大きい | 需要の厚みが地域ごとに異なるため、個別確認が特に重要 |

「なるほど、うちは駅から少し歩くマンションなので、真ん中くらいのイメージですかね」
「あくまでイメージとしてはな。ただし、同じ立地でも管理状態や大規模修繕の実施状況によって評価は変わってくる。特に築20年前後は、2回目の大規模修繕が視野に入ってくる時期でもあるんだ。
修繕積立金がしっかり積み立てられているか、直近の修繕がいつだったかは査定額にも影響しやすいポイントだから、管理組合の資料を早めに確認しておくといいぞ」


「そういえば去年、外壁の修繕をしたばかりでした!」
「それはプラス材料になりそうだな。査定を依頼するときは、そういった修繕履歴も忘れずに伝えるようにしよう」

4. 「一括査定」って実際どう使うの?怖くないですか?

「複数社に査定を頼んだほうがいいのは分かったんですが、1件ずつ問い合わせるのは正直面倒だなと……」
「そこで役立つのが「一括査定サイト」だ。一度の入力で、複数の不動産会社にまとめて査定を依頼できる仕組みだぞ。それぞれ特徴が違うから、役割分担のイメージで使い分けるのがおすすめだ」

- すまいValue:大手不動産会社が共同で運営しているサービス。大手ならではの安心感を重視したい方や、都市部の物件を売却予定の方に向いている。
- イエウール:提携している不動産会社の数が多いのが特徴。地方都市や郊外の物件でも、査定してくれる会社が見つかりやすい傾向がある。
- SUUMO売却査定:知名度の高いサービスで、一括査定を使うのが初めてという方の"入口"として使いやすい。

「へえ、それぞれ得意分野があるんですね。大手直営・対応社数の多さ・使いやすさ、みたいな感じで比較すればいいのかな」
「まさにそうだ。1つのサービスだけに絞るより、性格の違うサービスを2〜3個併用したほうが、納得感のある相場観をつかみやすいぞ」


「ちょっと気になるんですけど、一括査定って申し込んだら、後で営業の電話がすごく来たりしません……?」
「正直に言うと、複数の不動産会社から電話やメールで連絡が来るのは一般的だ。査定額を比較するうえでは自然な流れではあるんだが、事前に『そういうものだ』と知っておくと、いざ連絡が来たときに慌てずに済むぞ。もし対応が難しければ、『まだ検討段階なので』とはっきり伝えて問題ない」


「なるほど、心構えができました」

5. まとめ:まずは「知ること」から始めよう
「というわけで、アヤさん一家に聞いてきた話はここまで。最後にアヤさん、今日聞いてみてどうでした?」


「築20年だからって諦めなくていいんだな、というのが一番の発見でした。まずは複数社に査定をお願いして、実際の金額を見てから、住み替えるか、このまま住み続けるか、家族で話し合ってみようと思います」

「一括査定の後の連絡についても心構えができたので、思ったよりハードルが低く感じました」
「それは何よりだ。最後にもう一度おさらいしておこう」

- 築20年前後は、価格下落のペースが変わりやすい"節目"の時期
- 立地・管理状態・大規模修繕の実施状況によって、相場は大きく変わる
- 1社だけの査定を鵜呑みにせず、複数社を比較して"幅"を把握するのが失敗しないコツ
- 一括査定サイトは、性格の異なるサービスを2〜3個併用するのがおすすめ
- 営業連絡が来ることを事前に知っておけば、慌てず対応できる
「アヤさん一家の続きが気になる部員のみんなは、こちらの記事もチェックしてみてね」

この記事の価格・相場に関する内容は、公開されている一般的な傾向をもとにしたご紹介です。実際の売却価格は物件ごとの個別条件によって異なりますので、正確な金額は不動産会社の査定でご確認ください。