

こんにちは、コウカイ鳥です。
今日は、中古マンション+リノベーションを検討中というアヤさんご家族のもとへ取材に行ってきました。
見学会めぐりや情報収集はかなり進んでいるそうなのですが、あるお悩みを抱えているとのこと。さっそく聞いてきた話をシェアします。
Contents
「どの会社も素敵で、逆にわからなくなった」
「アヤさん、今日はありがとうございます。まずは今の状況から聞かせてください」


「完成見学会にいくつか参加したり、雑誌やInstagramを見たりして情報は集めているんです。でも、どの会社の施工事例も素敵に見えてしまって…。正直、目移りしちゃって。うちの家族に本当に必要なものが何なのか、逆にわからなくなってきました」
「なるほど。それ、実はよく聞く話なんですよ。夫さんはどうですか?」


「僕はどちらかというと機能面が気になるタイプで。子どもたちの成長も考えると間取りの自由度も欲しいし…。アヤさんとは見ているポイントがちょっと違って、余計に決めきれない感じもありますね」
「お二人とも真剣に考えているからこそ、悩みが深くなるんですね。実はこれ、お二人の判断力が足りないわけじゃありません。理由をお話ししますね」


なぜ「目移り」してしまうのか
今は、装飾を抑えた上質な空間づくりや、和と北欧を掛け合わせたテイスト、自然素材や光を積極的に取り入れる考え方など、「良い」とされるスタイルの選択肢がとても豊かになっています。
在宅ワークの広がりで、一部屋を書斎にも子ども部屋にも変えられるような、暮らしの変化に対応できる間取りへの関心も高まっています。
つまり、正解のスタイルが一つに絞られていた時代ではなく、素敵な選択肢がいくつも並んでいる時代になったということ。
目移りするのはごく自然なことで、大切なのはその中から「わが家に必要なもの」を選び取る手順を知っておくことです。

「なんだかホッとしました…。自分たちの決断力がないのかと不安だったので」
STEP1:まず「お手本」を1つ、仮に決めてみる
「では実際に、どう整理していけばいいか。まずは“ロールモデル”を1つ、仮決めするところから始めてみましょう」


「ロールモデル、ですか?」
「はい。家族構成や予算がなんとなく近くて、見た瞬間に“いいな”と感じる事例を1つ選ぶんです。そのまま真似する必要はなくて、打ち合わせを進める上での“土台”として使うイメージですね」


「なるほど、最初から完璧な正解を探そうとしていたのが疲れの原因だったのかもしれません」
情報収集に使われているツール
| ツール | 特徴 | こんな人向け |
|---|---|---|
| ハッシュタグ検索で実例を探せる。施工事例だけでなく、住んだ人のリアルな声も拾いやすい | とにかく数を見て好みを掴みたい人 | |
| 気になる画像を保存すると、好みに近い提案が自動で集まってくる | 好きなテイストをこれから言語化したい人 | |
| AIインテリアシミュレーター | 自室の写真をアップロードすると、家具配置やスタイル案を提案してくれる | 「素敵な事例」と「自分の部屋」のギャップに悩む人 |
「ただし注意点が一つ。SNSの情報は、打ち合わせ前の“イメージ共有ツール”と割り切ることが大事です。実際の間取りや構造によってできることは変わりますから、最終判断は必ずリノベ会社との打ち合わせで確認してくださいね」


「たしかに、SNSの写真をそのまま実現できると思い込んでいたかもしれません…」

STEP2:家族で「コンセプト」を言葉にする
「事例が集まったら、次は“なぜリノベするのか”を家族の言葉にしてみましょう。難しく考えなくて大丈夫です」


「うーん…子どもたちがのびのび過ごせるリビングにしたい、というのはずっと思っています」

「僕は家事動線かな。アヤさんの負担をもっと減らせる間取りにしたい」

「いいですね。姉ちゃんと弟くんの年齢差もありますし、成長に合わせて部屋の使い方を変えられる柔軟さも、ご家族には合っていそうです」
「打ち合わせが進むほど、担当者さんの素敵な提案に良い意味で影響されて、最初のコンセプトから少しずつブレていくのはよくあることです。だからこそ、迷ったときに立ち戻れる“合言葉”を家族で先に決めておくと安心ですよ」

STEP3:ロールモデルから、あえて軸をずらす
「最後のステップが実は一番大事です。ロールモデルとまったく同じにしてしまうと、それはロールモデルの家であって、アヤさんご家族の家にはなりませんから」


「たしかに…素敵だから真似したい気持ちが強すぎました」
コウカイ鳥
「一つひとつ、こう問い直してみてください」
- この設備、本当にうちに必要か?
- この間取り、うちの暮らし方に合っているか?


「ロールモデルを探す→コンセプトを話し合う→打ち合わせで検証する→家族オリジナルに調整する。このサイクルを何周か回すことで、少しずつ“わが家らしさ”の輪郭がはっきりしてきますよ」

「一度で決めようとしなくていい、というのは気が楽になりますね」
気になる費用感も、早めに押さえておこう

「最後に、多くの方が気になる費用感についても触れておきますね。専有面積や工事範囲、仕様によって変動しますが、目安として次のような幅で語られることが多いです」
| 専有面積 | フルリノベーション費用の目安 |
|---|---|
| 約60㎡ | 900万〜1,200万円前後 |
| 約70㎡ | 1,050万〜1,400万円前後 |
住宅ローン控除やリフォーム減税といった制度は、条件を満たせば中古マンション+リノベでも対象になることがあります。設備の価格改定は発注のタイミングで適用されるケースもあるため、見積もりはできるだけ最新の価格で取得するのがおすすめです。

「相場や制度は今後も変わっていくものなので、実際に検討される際は、リノベ会社や公的機関で最新の情報を確認してくださいね」
取材を終えて
「今日はありがとうございました。最後に一言お願いします」


「“目移りする”ことに、少しうしろめたさを感じていたんです。でも、それだけ選択肢を真剣に見ている証拠だと思えたら、気持ちが軽くなりました。まずはロールモデルを一つ、仮に決めてみようと思います」

「僕も、家族の合言葉を先に作っておく、というのはすぐに実践できそうです」
「素敵な話が聞けました。皆さんも目移りしてしまったときは、ぜひ今日の3ステップを思い出してみてくださいね。それでは、また次の取材で」
