リノベーション

「収納はあるのに片付かない」を防ぐには? リノベ部の収納相談室

よし、部員諸君。今日はリノベ部の収納相談室じゃ。

相談に来てくれたのは、アヤさん一家。よろしく頼むぞ。

よろしくお願いします。

うちは夫と、小学生の娘、年少の息子の4人家族です。今リノベを考えていて、収納のことで気になることがあって来ました。

おお、収納の相談なら、うちの収納ちゃんの出番じゃな。

呼んだ? 今日はしっかり聞かせてね。


収納を増やしたのに、片付かないのはなぜ?

今の家、収納は少なくないんです。それでもリビングにはいつも物が溜まっていて…。収納を増やせば解決すると思っていたんですが、違うんでしょうか。

すごくよく聞く話。先に言っておくと、これは「収納の量が足りない」という話ではないことが多いの。

量の問題じゃない…?

設計士さんは、収納のことをちゃんと考えてくれているよ。収納量・置き場所・動線は、打ち合わせで必ず話すポイントだから。

問題なのは、「その収納が、実際に物を使う場所・使う人に合っているか」なんだよね。

たとえば、リビングで毎日使う爪切りが、2階の納戸にしまってあったらどうじゃ?

:…絶対使わないです。出しっぱなしになりそう。

そうなの。収納は「しまえる場所」ではなく、「使う場所の近くにあるか」で決まるんだよ。

間取りに関する調査でも、自宅の間取りに後悔した経験がある人は全体の半数を超えていて、その中でも収納にまつわる後悔は特に多い項目として挙げられているの。

「収納は作ったのに、使いこなせていない」という家は、実はとても多いんだ。


動線って、そんなに大事?

僕はあまり家にいる時間が長くないんですが、それでも「動線」という言葉は最近よく聞きます。そんなに重要なんですか?

すごく大事! たとえば、玄関から入って、上着や鞄をどこに置くか。

リビングを通らずに片づけられる場所があるかないかで、部屋の散らかり方はかなり変わるんだよ。

たしかに…今の玄関はフックひとつしかなくて、結局リビングのソファに上着が積まれていきます。

あるある(笑)。玄関から洗面所や部屋につながる動線の途中に、上着やバッグをしまえる場所を用意しておくと、意識しなくても自然と物が定位置に収まっていくの。

家族みんなの身支度がひとつの場所で完結できると、朝の準備もぐっと楽になるよ。

それ、まさに欲しいです。毎朝バタバタで、子どもの体操服を探すところから始まるので…。

それなら、家族みんなの身支度グッズを1か所にまとめる収納も相性がいいかも。

「誰の物か」より「いつ使うか」で場所を決めると、家族みんなが迷わなくなるよ。


ランドセルやおもちゃ、どうしたら子どもが自分で片付けてくれる?

娘のランドセル、置き場所を決めているのに全然戻らなくて…。息子のおもちゃも出しっぱなしで、毎晩私が片付けています。

それ、収納の「見せ方」が合っていないのかも。

見せ方、ですか?

うん。扉を閉めればすっきり見える収納と、中身が見える・見せる収納、どちらにも良さがあるの。

扉のある収納は見た目をきれいに保てるけど、子どもにとっては「開けて、しまう」のひと手間がハードルになりやすい。逆に見える収納は、子ども自身が戻す場所をひと目で分かるから、自分で片づけやすくなるんだよ。

僕はどちらかというと、物が見えていると気になるタイプなので、隠したい派です。

それでいいの! 家族みんなが同じタイプである必要はないんだよ。

パパのエリアは隠す収納、子どもたちのおもちゃやランドセルは見える収納、というように、場所ごとに合う形を選んであげるのがコツ。得意な片づけ方は、大人と子どもでも、家族の中でも人それぞれ違うから。

なるほど…全部同じ収納にしなくていいんですね。

そうそう。ランドセルの置き場所も、扉の中じゃなくて、リビング横のオープンな棚にすると、帰ってきてすぐポンと置ける子が多いよ。


パパの物、どこにしまうのが正解?

ゴルフ道具や仕事の書類が、リビングや玄関に置きっぱなしになりがちで、よく妻に怒られます(笑)。

それも「動線」の話とつながっているの。その物を使うタイミングと、出かける動線を考えると、置き場所のヒントが見えてくるよ。

休日にしか使わないゴルフ道具は、玄関そばの土間収納のような場所にまとめておくと、家の中を通らずに出し入れできて、リビングに持ち込まれにくくなる。仕事の書類は、朝の身支度と同じ動線上に「一時置き」できる場所を作ると、散らかりにくくなることが多いんだよ。

自分専用の場所を作る、という発想がなかったです。

家族の中で「この人はこれをよく使う」というパターンを洗い出しておくと、収納計画がぐっと立てやすくなるよ。


子どもが大きくなったら、収納も変える必要がある?

娘は小学生、息子は年少ですが、成長するにつれて必要な収納も変わっていきますよね。

そこ、すごく大事なポイント。子どもの成長にあわせて、持ち物も、片づけの得意・不得意も変わっていくの。

だから収納は「完成させて終わり」ではなく、あとから調整できる収納にしておくのがおすすめだよ。棚板の高さを変えられたり、仕切りを増減できたりするタイプが安心。

最初から完璧を目指さなくていいんですね、ちょっと安心しました。

うん。今のベストと、5年後のベストは違って当たり前。リノベは一度きりの完成形を作る作業というより、暮らしの変化にあわせて調整していく土台づくりだと思ってもらえたら嬉しいな。


まとめ:収納は「量」より「暮らしの動き」に合わせる

さて、今日はいろいろ聞けたな。アヤさん一家、収納のイメージは変わったかの?

はい。収納を増やすことばかり考えていましたが、「誰が」「いつ」「どう使うか」を先に考えることが大事なんですね。

自分専用のエリアを考えるという発想も、目からウロコでした。

収納の正解は、家族の数だけあるんだよ。設計士さんとの打ち合わせでは、ぜひ「うちの家族はこんな動き方をする」という具体的な場面を、たくさん話してみてね。

部員諸君も、リノベを考えるときは、「収納の広さ」だけでなく、「誰が、どこで、何を使うか」を一度書き出してみるとええぞ。今日はこのへんにしておこう。


※本記事内の統計データは、各種公開調査をもとに構成しています。最新の数値は各調査元の発表をご確認ください。

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