
「今日はこんな話を聞いてきたよ。在宅ワークを始めて3年、リビングの隅で仕事をしていたところから、思い切って一部屋を書斎にリノベしたご家庭があるんだ。さっそく、話を聞いてきたよ」
そう言ってコウカイ鳥が訪ねたのは、小学生の姉と年少の弟を育てながら在宅で働くアヤさん(30代)のご自宅。
夫さん(40代)も在宅と出社を組み合わせて働いていて、家族4人の暮らしの中に「仕事する場所」をどう作るかが、長年の悩みだったそうです。
Contents
Before:リビングの片隅が「なんとなく仕事場」だった日々
まずは、リノベ前はどんな環境で働いていたんですか?


ダイニングテーブルの端にノートパソコンを置いて、そこが私の仕事場でした。最初は「これで十分」と思っていたんですけど、だんだん無理が出てきて。
無理、というと?


オンライン会議の本数が増えたことですね。
子どもが帰ってくる時間と会議が重なることも多くて、姉が画面に映り込んだり、弟がぐずってマイクを慌てて消したり。
あと単純に、長時間ダイニングチェアに座り続けるので、夕方には肩と腰がバキバキで(笑)。
仕事の切り替えという面ではどうでした?


そこも困っていました。
仕事道具がダイニングに広がったままだと、夕飯の支度中もパソコン画面が視界に入って、なかなか「仕事モード」を終えられないんです。オンとオフの境目が曖昧なまま3年近く過ごしていました。

きっかけ:夫との話し合いと、空いていた小部屋
そこから書斎リノベに踏み切ったきっかけは?


きっかけは夫との何気ない会話でした。「そういえば、あの納戸、ほぼ物置になってるよね」って。
3畳ほどの小部屋が季節物の収納にしか使われていなくて、もったいないなとは前から思っていたんです。夫も「そろそろ仕事環境、ちゃんと整えた方がいいんじゃない」と言ってくれて、そこから本格的に検討を始めました。
ご夫婦で優先したいことは一致していましたか?


わりとすんなり一致しましたね。
私は「会議中に生活音を気にしなくていい環境」、夫は「姿勢が悪くならない椅子と机」、この2つは絶対条件にしようと決めました。
あとは子どもたちにも「ここはママのお仕事部屋だよ」とわかる、扉で仕切られた独立した空間にすることも大事にしたポイントです。
検討プロセス:小さな部屋だからこそ悩んだこと
3畳という広さは、リノベするうえで難しさもありましたか?


ありました。壁で完全に仕切ると圧迫感が出ないか心配だったので、業者さんと何度もシミュレーションしました。
あと、収納の一部を活かしながら防音性を高める壁材を選ぶ、という点でも時間をかけましたね。
費用感はどのくらいだったんですか?


目安として、こんな感じでした。
| 工事項目 | 費用感の目安 |
|---|---|
| 防音・遮音対策(壁・ドア) | 15万円〜40万円程度 |
| 電気配線・コンセント増設 | 3万円〜8万円程度 |
| 収納・造作デスク | 10万円〜30万円程度 |
| 昇降デスク・チェアなど什器 | 8万円〜20万円程度 |

費用は工事範囲や業者、地域によってかなり幅があるので、実際は複数社から見積もりを取って比較しました。
同じ内容でも会社によって金額差が意外と大きかったです。
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After:仕事の効率だけでなく、家族の空気も変わった
実際にリノベしてみて、一番変わったと感じることは?


会議中の緊張感が全然違います。
ドアを閉めれば生活音を気にしなくていいので、画面越しの会話にも自然体で臨めるようになりました。昇降デスクを取り入れたので、午前は座って、午後は少し立って作業するという切り替えもできるようになって、夕方の肩こりがかなり軽くなりましたね。
子どもたちの反応はどうでしたか?


姉は「ママのお部屋だ!」と最初は興味津々で、ドアの外からそっと覗きに来ることもありました(笑)。
でも「お仕事中はノックしてね」というルールを一緒に決めたら、ちゃんと守ってくれるようになって。弟のお昼寝と会議が重なっても、扉一枚あるだけでお互いのストレスが減ったのは、想定していなかった良い変化でした。
仕事の終わり方についてはどうですか?


これが一番大きかったかもしれません。ドアを閉めることで「今日はここまで」と物理的に区切りをつけられるようになったんです。
以前はリビングにパソコンが置きっぱなしで、夜も気になって作業してしまっていたので、そこがはっきり変わりました。
良かった点・後悔した点を正直に
良かった点、逆に「ここは失敗したな」という点、両方聞いてもいいですか?


もちろんです。良かった点は、仕事とプライベートの切り替えがしやすくなったこと。
あと地味に嬉しかったのが、来客時に散らかった仕事道具を見られなくて済むようになったことですね(笑)。
後悔した点でいうと、コンセントの数を少し見誤りました。モニター、デスクライト、加湿器と使ううちに、想定していた口数では足りなくなって。
工事の段階でもう2口多く配置しておけばよかったなと思います。あと、収納ももう少し確保しておけばよかったです。仕事道具って、想像していたより増えるんですよね。
これから書斎リノベを考えている人に、アドバイスするとしたら?


「コンセントは多めに」「収納は少し余裕を持たせる」、この2つは声を大にして伝えたいです。
あとは、家族みんなで使うルールを最初に決めておくと、子どもがいる家庭でもうまくいきやすいと思います。

コウカイ鳥のまとめ

「アヤさん、貴重なお話をありがとう。今日聞いた話で印象的だったのは、書斎リノベが仕事の効率だけじゃなくて、家族の距離感まで整えてくれたということだったね。
『仕事の効率が上がらない』という悩みは、実は本人の頑張り不足じゃなくて、環境側に原因があることも多いんだ。
防音、姿勢、オン・オフの切り替え——どれか一つでも当てはまる人は、部屋全体じゃなくて、まずは一室だけの見直しから考えてみるのもいいかもしれないね。
次はまた別のお宅にお邪魔して、話を聞いてくるよ」